今日の気づき-「学校給食」に思う
私が30歳頃から勤務した会社は、官公庁の給食委託会社でした。
また、株式会社マルシンフーズ関連会社では、「築地がんセンター
の職員食堂」の立ち上げ責任者として勤務した経験があります。
官公庁の給食委託会社では、当初は、支配人候補として入社致しま
したが、どういう訳か「経理部」所属となり、取締役経理部長や
顧問の公認会計士の方から一から経理業務を教えていただきました。
お陰様で、経理/財務・人事・総務等の管理部門の責任者として、
数社での実務経験を経て、定年を迎えることができました。
11月11日付、11月12日付の新聞に目を通していたところ、「給食」
に関する記事が掲載されており、「今日の気づき」として私見を
述べたいと思います。
—-新聞記事より一部抜粋—-
2023年11月11日日経新聞
オイシックス、シダックスを子会社化 給食で連携拡大
食材宅配サービスを手掛けるオイシックス・ラ・大地は10日、シダ
ックスを子会社化すると発表した。シダックスがMBO(経営陣が
参加する買収)で株式を非公開化した後に実施する第三者割当増資
を引き受ける。オイシックスは66%を出資する予定だ。原材料高や
人手不足でシダックスの主力の給食事業の収益が悪化する中、構造
改革を急ぐ。
2023年11月12日朝日新聞
学校給食 物価高の苦悩
汁物かさ増し 肉→豆腐に 栄養価は維持
2023年9月26日 11時14分
給食会社「ホーユー」破産 負債16億円、コロナの返済猶予終了響き
企業は、「赤字」では社会貢献が出来ませんので、それなりの経常
利益を生む必要があります。放漫経営での赤字はいけませんが、企業
努力をした上での赤字は、「ビジネスモデル」の見直しが必要と考え
ます。シダックスは、カラオケ事業に進出しておりましたし、ホー
ユーは、新型コロナウイルスの影響を受けての破産でした。
企業は存続のために、融資(借入金)を実行したり、M&A(合併・買収)を
おこなったりしております。今後、少子高齢化や人手不足等々で
益々、会社存続・事業存続は難しくなると思われます。
学校給食も然り。今後は少子化に向けて、より「厳しい経営」が
予想されます。
記事を読みますと、公立小中学校の給食は学校給食法に基づく学校
給食摂取基準で栄養素や食品構成が決まっている、食費を無償化し
ている自治体もある、文部科学省の調査では2021年の小学校の
給食費は平均1食約250円、中学校は約300円とのこと。
給食委託会社の健康経営を維持するためには、「委託料」の値上げや
国の補助金増、保護者の負担金増が必要不可欠となります。
企業努力だけでは、淘汰される給食委託会社も増加するのではない
でしょうか。
私が勤務していた会社でも、学校給食事業は赤字で、「持ち出し」が
継続しておりました。
学校給食は、「少子化」対策として、いろいろな施策が保護者には
ありますが、「給食委託会社」にもそれなり施策が必要と思います。
会社存続が難しい事業には、「黒字経営している企業」のビジネス
モデルを共有すべきだと思います。
私の幼少期は、小学校は、「主に、パンに脱脂粉乳」が給食だった
ように記憶しております。中学・高校は、弁当持参でした。
あまりにも便利になりすぎると、いろいろな弊害がでてきます。
便利になることは、良いことですが、便利すぎるのもいかがなもの
かと思います。
2023年11月16日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美