Think clearly シンク・クリアリー ㉟-1
35. 世界で起きている出来事に責任を感じるのはやめよう—世の中の惨事を
自分なりに処理する方法
□ 「憤り」を感じたら、どう対処すればいいのか?
(中略)
こんなにも、世界はむごたらしいことでいっぱいだ。
それなのに、あなたはいま、ここでよい人生について書かれた本を読んでいる。
こうした矛盾した状況にどのように対処すればいいのだろうか?
あまり他人に感情移入しないタイプの人でも、先に挙げたような問題には「憤り」を
感じるに違いない。だがその憤りをどうすればいいのか、具体的な方策を持って
いる人はほとんどいない。
(中略)
それでも、この世界の不平等には気が重くなる。私たちには、個人的な戦略が必要だ。
精神的なバランスを失わずに、世界の難題と向き合うために、思考の道具は持っておい
たほうがいい。私がおすすめできる対処法を、ここに五つ挙げておこう。
□ 「個人でできることには限界がある」と忘れない
世界の難題と向き合うための思考の道具、ひとつ目。「個人でできることには限界が
ある」と忘れないようにしよう。あなたがローマ皇帝のアウグストゥスやカール大帝や
ジョン・F・ケネディでもない限り、個人でできることは少ないのだ。
(中略)
だからあなたも、自分の力を過信しないほうがいい。言ってしまえば、あなた一人の
力で難題の解決などでできるものではない。
たとえあなたが戦争を終結させる最良の方法を見つけたと思っていたとしても、もう
一度その方法を慎重に検討しなおしてみよう。あなたよりもさらに深くそのテーマに
ついて専門に研究している人たちが、あなたが見つけた方法をそれなりの理由があって
すでに却下している可能性は大いにある。
□ 「時間」ではなく、「お金」を寄付しよう
世界の難題に立ち向かうための思考の道具、ふたつ目。あなたが、この星の苦境を少し
でも救いたいと思うなら、「寄付」をしよう。それも「時間」ではなく「お金」を寄付
するのがいい。
(中略)
だから私たちは、自分の仕事に精を出し、稼いだお金をその道をその道のプロに手渡す
ことにしよう。
この続きは、次回に。
2024年12月18日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美