お問い合せ

Think clearly シンク・クリアリー ㉟-2

□ 見聞きするニュースの量を「制限」しよう

 

三つ目。見聞きするニュースの量を思い切って「制限」しよう。特に人道的な問題に

関するニュースには気をつけたほうがいい。

胸をえぐられるような映像を見て、テレビの前で犠牲者への哀れみにどっぷりとひたっ

ていても何もならない。犠牲者のためにもあなたのためにもならないし、世界で起きて

いる惨事に「興味を持つ」のはただののぞき見趣味にすぎない。

惨事についての情報を「接極的に入手する」のは人道的な行為のように感じるかもしれ

ないが、実際にはそうではない。そもそも犠牲者にも失礼だ。紛争や戦争や世界で起き

ている惨事を本当に理解したければ、一年ほどかかるかもしれないが、本を読むのが

一番だ。

どっちみちあなたには、(救済のための寄付をする以外)できることは何もない。

 

四つ目。宇宙はさまざまな生命体であふれていて、他の星々も同じような困難や惨事や

苦悩を抱えていると思っておいたほうがいい。そう考えていれば、世界で起きている

惨事から精神的に距離を置くことができる。

災いは、時も場所も選ばない。この世からなくなることもない。だが個人の自由に

なるお金には限りがあるため、支援先は絞り込まざるをえないのだ。

二、三の救援組織だけを選んで、まとまった「寄付」をするようにしよう。

あなたの町やあなたの国やこの惑星のどこかやほかの星で起きているそのほかの惨事は、

やむをえないこととして冷静に受けとめるしかない。

 

□ 「無責任」でいることは、けっして悪いことではない

 

五つ目。世界で起きていることは、あなたの責任ではない。冷酷で、無慈悲に聞こえる

かもしれない。だが、これが真実なのだ。

ノーベル賞を受賞した物理学者のリチャード・ファインマンは、「現代コンピューター

の父」とも呼ばれた天才数学者、ジョン・フォン・ノイマンの考え方を拝借して、こん

な発言をしたことがある。

「『世界で起きている出来事は、あなたの責任ではかい』。ジョン・フォン・ノイマン

のこのすばらしい考え方を、私もまねすることにした。意識的に社会に対して無責任で

いることに決めたのだ。そう決めてから、私は前よりずっと幸せを感じられるように

なった」

ファインマンがいう「社会に対して無責任でいること」というのは、つまり、アフリカ

の病院を建てる代わりに自分の仕事に集中したとしても、罪悪感を抱かなくてもよいと

いうことだ。

アレッポで爆撃の犠牲になった人たちより、あなたのほうが恵まれているからといって、

「罪の意識」を感じる必要はない。場合によっては、あなたと彼らの立場はまったく

逆だったかもしれない。きちんと生産性のある生活をしていれば、あなたは人手なしと

いうことにはならない。世界をよくするために、あなたもあなたなりの方法で貢献して

いるのだから。

 

結論。世界で起きている惨事に対処するための思考の道具を持っておいたほうがいい。

ここで挙げたのと同じ方法でなくてもかまわない。大事なのは、自分なりに、何らかの

方法を確立しておくことだ。そうでなければ、あなた自身の人生を生きるのがつらくなる。

各地で起きていること全てに心を痛め、そのたびにああすればよかった、こうすれば

よかったと考えていたら、罪悪感であなたのほうがまいってしまう。

あなたが精神的な苦痛を覚えても、現実に起きていることは何も変化しないのに。

 

□ アレッポの戦い (2024年)

 

アレッポの戦い(あれっぽのたたかい)はシリア内戦中の戦闘である。2024年11月29日、

シリアの反体制派グループ「タハリール・アル=シャーム」は、軍事作戦司令部に所属

するトルコの支援を受けた同盟グループ[3][4]とともに、シリア陸軍が支配する都市ア

レッポに入った。この戦闘は、反体制派の大規模な攻勢の3日目に始まった。

同市で戦闘が勃発したのは、2012年に始まり2016年にアサド政権が反体制派を押し出

して終結した戦い[5]以来である[6][7]。2024年11月30日、政府軍が崩壊する中、反体制

派が市内の大半を占領した[8][9]

 


 

この続きは、次回に。

 

2024年12月20日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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