「アメリカはなぜ日本より豊かなのか?」③
各章の概要
第1章では、アメリカと日本の報酬の格差を見る。一人当たりGDPで見れば、アメリカ
は日本の2.2倍程度豊かだ。しかし、専門家の報酬を見ると、アメリカは日本の7.5倍
程度にもなる。
第1章 日米給与のあまりの格差
1. 日米給与格差は、信じられないほどに開いてしまった。
□ アメリカは平均値で、日本より2倍程度豊か
□ ソフトウェア・エンジニアの給与:アメリカは日本の4倍
□ グーグルのトップエンジニアの年収は4億円!
□ 金融専門家の初任給:アメリカは日本の5倍
□ 日米間格差は解消できるか?
2. 実質賃金が回復するアメリカ、下落が続く日本
□ インフレと金融引き締め
□ アメリカで実質報酬の伸び率がマイナスだったのは、一時的
□ アメリカ:人手不足が賃金上昇を引き起こした
3. 日本とアメリカのどこが違うのか?
□ アメリカで賃金が上昇するのは、技術革新があるから
□ 技術革新が起こらない日本で、目覚ましい賃金上昇はありえない
◆ 第1章 まとめ
1. アメリカは日本より豊かな国だ。これは、誰でも知っている。では、どの程度豊かな
のか? 「2倍程度」ということがよく言われる。しかし、専門家の給与格差は、これ
よりずっと大きい。金融専門家の初任給では、5倍もの差がある。
2. アメリカでは、コロナ禍からの回復で需要が急拡大し、供給が追いつかないために
インフレが発生した。しかし、その後の金融引き締めで、インフレを克服しつつある。
一方、日本では、長期にわたる金融緩和の継続で生産性が低下し、実質賃金が下落
した。
3. アメリカでは、IT企業を中心として技術革新が起こったので、賃金が上昇した。
日本ではそうした革新が起きず、産業構造が古いままなので、賃金が上がらない。
この次は、次回に。
2025年4月16日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美