お問い合せ

「小さいことにくよくよするな! 」⑩

21. 自分の葬式に出るところを想像する

 

この戦略は人によっては怖がるかもしれないが、人生でもっとも大切なものはなにかを

肝に銘じるには効果的な方法として世界的に認められている。

これまでの人生を振り返ってみたとき、神経をとがらせて生きてきてよかったと喜ぶ人が、

いったいどれぐらいいるだろう? 死の床で過去を振り返ったとき、ああ、私は優先順位を

まちがえたとだれもが思うにちがいない。

ごくわずかな例を除いて、ほとんどの人は「小さいことにくよくよした」ことを悔やみ、

よく考えれば取るに足りないことに時間を使わずに、大切な人や好きなことに時間を

さけばよかったと思うはずだ。

自分の葬式に出ている姿を想像することは、まだ生きているあいだに人生を見直して

帰るべきところは変えよう、という気持ちにさせるのがねらいだ。

ちょっぴり不快で怖いことかもしれないが、自分の死を見つめることは現在の生き方を

見直すいいきっかけになるだろう。

そうすれば自分がどんな人になりたいのか、自分にとって大切な優先すべきことはなに

かを思い出すことができる。

 

22. 「人生は非常事態ではない」ととなえる

 

ある意味でこれは私が伝えたいメッセージの基本だ。みんな人生は大変だと思っているが、

本当はそうではない。

人生は非常事態だと信じたがために、家族や夢をないがしろにしてきたクライエントを、

数百人も見てきた。彼らは週80時間は仕事をしないとだめだと信じることで、自分の

ノイローゼ的な思い込みを正当化する。

 

(中略)

 

私は(自分もひっくるめて)小さなことを大ごとに仕立てあげない人にお目にかかった

ことがない。

私たちは人生の目標を真剣に考えすぎるあまり、それに到達する過程を楽しんだり、

たまには気を抜くことを忘れてしまう。ありきたりの優先順位にこだわり、それを幸せ

の条件に仕立て上げる。あるいは、自分でつくった締め切りに間に合わせようと、しゃ

にむにがんばってしまう。

その非常事態をつくっているのは自分だと認める謙虚さをもつこと、これが心豊かな人に

なる第一歩だ。自分の計画どおりにいかなくでも人生は進んでいくものだ。

「人生は一大事ではない」とたえず自分に言いきかせるにかぎる。


 

この続きは、次回に。

 

2025年5月19日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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