お問い合せ

「小さいことにくよくよするな! 」㉖

55. 話す前に息を吸う

 

こんな簡単なことなのに、ためした人すべてに目覚ましい効果があった。

話す前に息を吸う、それだけで忍耐と客観性が増すだけでなく、相手から一目おかれる

ようになる。

やり方は超シンプル。相手の話が終わったとき、ちょっと息をつくだけでいい。

最初はそのあいだがとてつもなく長く感じられるが、実際は1秒もかからない。

息つぎを習慣にすると、相手ともっと親しくなり、その相手から敬意をはらわれるよう

になる。話をじっくり聞いてあげることは、とても貴重な贈り物なのだ。

 

(中略)

 

私は自分が話す番を待ちつづけて暮らしてきた。あなたが私と同じなら、相手の話が

すっかり終わるのを待ってから話し出すと、相手が驚いた顔をして態度をやわらげる

ことに快さを感じるだろう。相手がほっとするのが伝わり、二人のあいだになごやかな

空気が流れる。

そんなことしたら話す番がこないじゃないかと心配することはない、必ず順番がまわって

くるから。相手はあなたが一目おいて同じように話を聞こうとするから、この練習は

非常にやりがいがある。

 

56. 落ち込みは優雅にやりすごす

 

世の中で最高に幸せな人にも不幸せなときがある。事実、最高に幸せな人もみんなそれ

ぞれに憂鬱や悩みや失望をかかえている。幸せな人と不幸せな人のちがいは、落ち込む

回数や落ち込み度の深さではなく、その気分にどう対処するかで決まることが多い。

彼らはそのときどきの気分にどう対応しているのだろう?

ほとんどの人は逆をいく。落ち込んだときは、よしとばかり腕まくりをして仕事にとり

かかる。落ち込みをひどく真剣にとらえ、その原因を分析しようとする。なんとかそこ

から脱出しようと努力するが、かえって深みにはまってしまう。

穏やかでリラックスしている人たちを観察すると、気分がいいときは感謝の気持ちで

満たされているのがわかる。彼らは前向きな気分も否定的な気分も一過性だとよく

わかっていて、落ち込みもやがて消えると知っている。幸せな人たちは、ときには

落ち込むこともあるさと割りきることができる。だから憂鬱や怒りやストレスを感じて

もあわない。その落ち込みに抵抗したりパニックになったりせず、その感情を優雅に

受け入れる。

そうすることで、落ち込み状態からすんなり優雅に抜け出すことができるのだ。

 

私が知っている最高の幸せな人は、ときどきかなり落ち込むことがある。

ちがいは、落ち込んでもあわてることなく落ち着いていることだ。やがてまた幸せな

気分になれるとわかっているから、その落ち込みを気にしていないのだ。

彼にとって落ち込みはたいしたことではない。

こんど落ち込んだら、それに対抗するよりリラックスするようにつとめよう。

パニックにおちいるかわりに、優雅な穏やかさを保っていられるかどうか見てみよう。

優雅に対処すれば夕日が沈むのと同じように、確実に落ち込みは去っていく。


 

この続きは、次回に。

 

2025年6月23日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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