「小さいことにくよくよするな! 」㉗
57. もっと穏やかな運転者になろう
あなたがもっとも緊張する場所はどこ? ほとんどの人は渋滞の道路で運転すること、
と答えるはずだ。高速道路を見ると、まるで道路ではなくレーストラックのようだ。
もっと穏やかな運転者になるメリットは3つある。第一に自分も周りの人たちも事故に
あう確率が減る。第二にストレスがぐんと減る。第三に血圧が下がり、ハンドルをきつ
く握らなくなり、目が血走らず、理性がはたらくようになる。
せっかちに運転したって目的地に着く時間は変わらない。
(中略)
もっと穏やかな運転者になろうと決めると、車の中にいる時間をくつろぎタイムにする
ことができる。運転を目的地に向かう手段としてのみ考えず、呼吸法を練習したり考え
ごとをする機会ととらえよう。
(中略)
運転する人は一生のかなり長い時間を車の中で過ごす。その時間を欲求不満にかられて
過ごすか、もっと賢明に活用するかはあなたしだいだ。
58. いま、リラックスする
リラックスするとはどういう意味か?
この言葉を何千回も耳にしながら、その意味が本当にわかっている人はほとんどいない。
この質問をすると(私は幾度となく聞いてきた)、リラックスするとは、いまではなく
もっと後でやること、という答えが返ってくる。
たとえば、休暇旅行したとき、ハンモックの中にいるとき、引退したとき、なにもかも
片がついたとき。
つまり、それ以外のほとんどの時間(人生の85%)は、緊張とイライラと多忙に追われて
過ごしていることになる。はっきりそう言い切る人はほとんどいないが、事実はそうな
のだ。人生を1つの大きな非常事態ととらえている人がいかに多いか、これで説明がつ
くのではないか?
私たちのほとんどは「やるべきこと」がなくなってからリラックスしようと考えている。
人生の「書類入れ」がカラになることはぜったいにないのだ。
リラックスは日ごろの心のもちようでできる。いま、リラックスできるのだ。
リラックスしている人たちが仕事の業績を上げている事実を思い出すのもいい。
リラックスと創造性は仲よしなのだ。たとえば、私は緊張しているときには文章を書く
気にさえならない。だがリラックスしているときは、すらすら書ける。
もっとリラックスするには、人生のドラマにたいして、いままでとはちがう反応をする
訓練をする必要がある。つまり、あなた自身のメロドラマ(melodorama)をメロー
(mellow=穏やか)ドラマに変えるのだ。
どう反応するか、その選択をするのは自分だと何度もやさしく自分に言いきかせることだ。
自分自身といまの状況に新しい反応をする訓練をすれば、どの選択をしても前より
ずっとリラックスした自分になれる。
この続きは、次回に。
2025年6月29日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美