創業者精神‐②
村田 昭 村田製作所会長
父は生前「人と同じことはするな。新しいことに挑戦しろ」
「人の仕事を奪う位なら、他社の下請けになった方がまし」
潮目 健次郎 トステム社長
「ジョン・ワナメーカー伝」 米国のデパート、ワナメーカーの成功物語を
描いた本である。
「商売を通じて、社会の役に立とう。」
「大企業と同じ土俵で戦っても勝ち目がない」
「勝つためには競争相手の弱点を見つけ、それをカバーした展開をする
必要がある。後に実施した拠点集中型の生産、販売策や設備の効率活用を
狙った向上の四班三交代勤務などは、大企業では思いつきにくい中小企業
ならではの機動力を生かした展開だった」
「経営は倫理だ」との確信は今でも揺るがない。
倫理に基づき経営を続けたら、いつの間にか業界でトップになっていた。
「自分の仕事を大きくとらえなさい」と必ず強調する。
佐野 實 ニッショー社長
「事業の上で変革でありたいと願い続け、ほぼ10年ごと新事業に挑戦して
きたのは、企業の拡大発展と社会への貢献という二つの条件を満たす
ためだった。心はいつも創業時の真っ白なカンバスのままである。」
岡田 一男 大和実業社長
今度やる商いは、とにかく
□ 資金回転率が良い事。
□ 価値決定権が自分で握れる事。
□ メーカー、いわゆる大資本が進出しない。あるいは進出しにくい
商いである事、などを目安に「なにかないか」と考えた。
□ 「友は財なり」
□ 資産といえば、つきるところ知恵だろう。目標を立てる。
的に弓をひく。プロは弓の良し悪しに拘泥するが、私は引き手自信では
なかったら引き手たちが引きやすい場づくりを考える立場にこだわりつづ
けて来たように思う。ハードとソフトという事でいえば、私は常に素人
ゆえにソフト側の人間であった。
和田 一夫 国際流通グループヤオハン代表
マニュアルで事業は出来ない。マニュアルで出来るなら商いは楽なものだ。
が、断じてそうはいかない。すべては人だ。
善なる事は必ず人の心を動かす。お客様の心をも動かす。
塚本 幸一 ワコール社長
経営は「毎年が創業」、いや「毎日が創業」だ。
さらに細分化して言えば、「毎瞬が創業」だ。
経営とは結局のところ、自分の生き方の原理原則にあるのではないかと思う。
マニュアルで書き表されるノウハウは必要だか、それは二の次だ。
ハウツーでは人生を全うすることは出来ない。自分自身は勿論のこと、
人や企業を突き動かすことは出来ない。
人が皆、「生かされている」という境地に立てれば素晴らしい。
人々を集め、一つの目標に向かって、より良きチームワークを作ろうと
する人は、
□ いかに部下の身になって考えられる。
□ 私欲ではなく、どのような使命感を持っているか。
□ 出来るだけ早く結論を出し、正しく行動指針を部下に与え得るか。
□ 成功は部下の賜とし、失敗は己自身の至らざるものとして自ら反省するか。
□ 未来への目標設定を提示できるか、を身につけなければならない。
経営者としての条件。
馬渕 健一 マブチモーター会長
広い意味でこの世間に貢献する事がなければ会社の存続はあり得ないと
分かっていたからだ。取引先と、お得意さまにも役に立ってこそ事業の
存続と繁栄がある。
安藤 百福 日清食品会長
1ミリ、1センチの前進に頑固に執念深く努力したからこそ、運が訪れた
のだ、と私は信じている。仕事とは何か。創業とは何か。
「人のやらない事をやれ。やれそうもない事も成し遂げるのが仕事という
ものだ」—私は今でもそう思っている。
事業化出来ないアイデアは単なる思いつきにすぎない。本当のアイデアとは、
それが具体的な形となって私達の目の前に姿を現し、成功を保証するものである。
需要の壁を破り、市場を切り開いていく商品の前提条件は、決して他の模倣では
ない、いうことである。
開発のリーダーに絶対必要なのは、安易に妥協しない頑固さである。
まず理想的な商品を作ってから生産設備を考えよ。
生産しやすい商品の第一目標にしてはならない。
この続きは、次回に。